埼玉にある水素サロンセルくれんず|不定愁訴シリーズ③抗生物質
2021/04/13
『医者が飲まない薬、受けない手術』(宝島社)より
以下、抜粋☟
夜も眠れないような歯の痛みがたちどころに治まったり、
悩ましい膀胱炎症状から解放されたりと、
抗生物質(抗生剤)はハッキリと効果を実感できる薬だ。
だからこそか、抗生物質を万能薬と誤解している人も多い。
麻酔科医の筒井冨美医師は、医療現場の不適切な対応を含めて問題点を指摘する。
「風邪をひいて『抗生物質を処方して欲しい』と
病院にやってくる患者さんは多いのですが、
そのリクエストは医学的には意味がありません。
抗生物質とは細菌を殺す薬であり、風邪、インフルエンザ、
エイズなどの原因菌となるウイルスや水虫などの真菌には無効です。」
~中略~
抗生物質は、正確な診断を前提に使用しなければならないと断じるのは
大竹真一郎医師だ。
「僕は、抗生物質を使う必要がありそうなときはまず、
原因菌を調べる検査をします。
たとえば膀胱炎の患者さんなら、まずおしっこの培養をして、
原因になっている菌の種類を特定します。
膀胱炎で多いのは大腸菌ですが、それが特定できれば
菌に効く薬をピンポイントで出せるわけです。
一方で、普通の風邪に抗生物質を出す医者というのは
そういうことを何も考えていない。
間違った知識のまま、惰性で薬を出しているんですね。
目の前の患者さんのメリット・デメリットを全く考えていないわけです」
さらに大竹医師は、肺炎によく処方される「クラリス」という抗生物質が、
無用に使われすぎた結果、効果がすっかり失われた問題を指摘する。
~中略~
「抗生物質の投与で弱い菌は死んでも、強い菌が生き残ることがある。
そして生き残った菌は耐性を得てどんどん増えていき、
抗生物質が効かなくなります」
この薬剤耐性菌の対策として、WHOも
『抗生物質の処方は最低限に』と警鐘を鳴らしているが、大竹医師は、
「古い常識のまま知識をアップデートしようとしない内科医が、
風邪に抗生物質を使うこと、使うこと…」
と、勉強不足の医師が多いことを嘆く。
名郷医師も同様に、
「ただの風邪に抗生物質を出すのはダメな医者のしるし。
でも、そういう医者がまだ6割もいるというのが現状です」と語る。
患者の立場からすれば、風邪で抗生物質を出すか否かは
「ヤブ医者」と「良医」を見分ける判断材料にもなりそうだ。
以上、抜粋ここまで☝
抗生物質がウイルスに効かないことを分かってきた人が増えているのか、
最近ではウイルスに効く「抗ウイルス剤」を聞くようになりました。
患者が自分の病気は「細菌性」か「ウイルス性」かを、
まず心ある医者の力をかりてでも知ろうとすることが大切ですね。