埼玉にある水素サロンセルくれんず|安い牛肉は成長促進のホルモン剤が使われている
2021/07/19
『「安い食べ物」には何かがある』南清貴・著(三笠書房)より
スーパーで売られている「アメリカン・ビーフ」とか、オーストラリアの「オージー・ビーフ」
広い牧場でゆったりと牛が草をはみ、カウボーイがいるようなのどかな風景を思い浮かべるかもしれない。
いかにも健康的な感じがする。
しかし、アメリカやカナダ、オーストラリアなどから輸入されている肉はとても安い。
なぜこんなにも安いのか考えてみたことはあるだろうか?
「広大な土地がある大規模な牧場だから」・・・
それも一つの答えかもしれないが、
現実は牛の育成期間を短くしているからである。
つまりそれだけエサ代も安く、生産効率が高まる。
普通に育てていたら、牛は急に大きくなることはないので、成長促進のためのホルモン剤が使用されている。
農林水産省の発表によると、平成27年に日本で消費された牛肉の、実に60%が輸入肉だったそう。
安全性はさておき、価格だけならアメリカ産は圧倒的な安さなのだから、何も考えない消費者は買うはずである。
さらに、硬い肉をやわらかく、うまみのない肉にはうまみを、といった加工技術は日本国内にいくらでもあるので、少々品質を劣る肉でも食べられるようにしてしまう。
アメリカを悪く言うわけではないが、すべての人が「おいしい牛肉を日本人に食べてもらいたい」と思っているわけでは決してない。
ただひたすら、儲かる商取引をおこなおうとしている人たちもいる。
分かりやすく言えば、そういう人たちが求めているのは収益をあげることだけ。
劣悪な環境で育てられた牛肉を、ただ安いからといって買ってしまう日本人は、まんまとその戦略にはまっていることになる。
では、質の良い肉を買いたい場合はどうすればよいのか、お伝えしよう。
基本的に対面販売の店で購入することである。
パック入りの肉では、なぜ高いのか、なぜ安いのか、理由が分からない。
私たちの習性として、パッケージされたものを買うときは、つい安いものを買ってしまいがちだ。
一方、対面販売の店ではコミュニケーションが取れるというメリットがある。
「このサイコロステーキ、形成肉?」とか「この肉は輸入?」と聞ける。
少なくとも、こんな質問にきちんと答えてくれる店なら信頼できるだろう。
ちなみに、対面販売の店では、一番いい肉がメインの場所に並び、端っこにワケありの特売品が並ぶ傾向が強い。
日本各地の地名を名乗る銘柄牛もあるが、
牛は一番長く生育した場所を名乗るルールになっている。
各地に子牛を供給する「肥育農家」というのもあるので、調べてみたらいいだろう。
肉を食べるのであれば、あらためてその肉がどこでどのように育てられたのか考えてみたほうがいい。
なにも考えずに安いからという理由だけで肉を買い求めるのは、健康にとってリスクが大きすぎるということは知っておいて欲しい。