埼玉にある水素サロンセルくれんず|賞味期限が長く売り場に長期間置ける食品がロスにつながる
2021/07/28
「『安い食べ物』には何かがある」南清貴・著(三笠書房)より
食品が安くできる理由の一つに「長い期間にわたって売ることができる」という点がある。
消費期限や賞味期限が長いものほど、売れるチャンスが多いので大量につくれて安くできるのだ。
ここで「消費期限」や「賞味期限」について整理しておこう。
消費期限は、定められた方法によって保存した場合に、変質・腐敗などによって衛生上の危害が発生する心配がないと認められる期限のこと。
おおよそ5日くらいに設定される。
対象となるのは弁当やパン、総菜、生菓子、生めんなど。
賞味期限は、定められた方法によって保存した場合に、食品の品質が十分に保たれていると認められている期限のことである。
多くの場合、数か月単位で設定される。
だからといって、買ってずっと取っておくのではなく、買ったらすみやかに消費していくことが必要だろう。
「とりあえず、食べるかわからないけど買う」とか、「とりあえず買っておこう」などというライフスタイルは見直すべき時がきている。
メーカー側は、消費者が自社商品をたくさん買ってくれることを望んでいるわけなので、極端な話、消費者が買ったあとに食べようが捨てようがかまわないのだ。
もちろん、そうでないメーカーもあるが、現実にはそれが巨大な食品ロスを生んでいる。
日本では少なく見積もっても年間約1700万トンの食品廃棄物が出されている。
そのうち1000万トンが家庭からの食品廃棄物。
さらにそのうちの500~800万トンが可食部分、十分食べられるのに捨てられている食べ残しなのである。
世界規模で考えると、毎年13億トンの食糧が廃棄されている。
これは世界で生産される食糧の3分の1に相当する。
ここを改善するだけで、食糧危機はなくなると思う。