マイタケに秘められた免疫効果
2020/11/13
古くから珍重されてきたマイタケその知られざる効果とは
日本が誇るマイタケ研究の第一人者・難波宏彰博士
今日、日本人になじみの深いマイタケは、実はほんの30年ほど前までは天然ものしか存在せず、
マツタケと同じくとても希少なキノコでした。
難波博士がマイタケと出会ったのは1982年のこと。
マイタケの人工栽培に初めて成功した新潟の「雪国まいたけ」の大平社長と、
以前から共同研究をしていた日本きのこ研究所所長・故 森寛一博士に、
「マイタケに何か薬効がないか研究して欲しい」と勧められたのがきっかけだそうです。
「薬効などないだろう」と思いながら始めたものの、
3年後には『MDフラクション』という抗腫瘍効果がある有効成分の抽出に成功し、
MDフラクションを用いた実験の中で、偶然にもブドウ糖の合成を抑え生活習慣病の改善に作用する
『MXフラクション』という新たな有効成分も見つかったのです。
マイタケの効果は今、世界から注目を浴びています。
しかし、残念ながら日本ではこれらの位置づけは「サプリメント」のまま。
がんをはじめとする様々な治療に役立てようという動きは見られません。
真っ先に興味を示したのはアメリカでした。
世界最先端のがん治療をおこなっているスローンケタリング記念がんセンターでは、
2005年頃からMDフラクションの免疫作用に注目して独自の臨床実験をおこなっており、
現在はフェーズⅡ(少数患者への臨床実験)からフェーズⅢ(大規模患者へ臨床実験)への移行の途中で、
薬として認可を得るための研究に入っています。
マイタケ抽出成分を用いた免疫療法は、
従来のがん治療を補完する新たな療法という可能性を秘めていることは
これまでの研究結果で明らかにされています。
次回のブログ『マイタケの健康力②』では、MDフラクションの働きをお伝えします。
お楽しみに。