埼玉にある水素サロンセルくれんず|発酵させていない味噌と醤油に注意
2021/07/07
『“安い食べ物”には何かがある』南清貴・著(三笠書房)より
スーパーに並ぶ味噌は発酵食品とはほど遠いものが多く売られている。
昔は最低でも3年寝かせてつくっていたもの。
そもそも味噌は微生物が大豆たんぱく質を分解してアミノ酸にする発酵の力がはたらくからこそ、自然のうまみが出る。
ところが安い味噌は、わざわざアミノ酸を加えることでうまみを出している。
これで発酵する時間がかからず、スピーディーに「味噌らしきもの」ができあがる。
「だし入り味噌」は「だし」ではなくアミノ酸を加えているにすぎない。
醤油も同様。
香料、着色料、アミノ酸が加えられた、「なんちゃって醤油」が安い値段でたくさん並んでいる。
醤油も発酵食品なので、本来の作り方で作れば時間がかかるもの。
コストを下げるためには、ゆっくり発酵させているヒマはないので、
アミノ酸で味を調えただけの液体を茶色にして醤油らしきものに仕立てている。
味噌や醤油を手作りされたされたことがある方ならお分かりだろうが、
味噌や醤油を管理するのはとても大変。
食べごろを見極めるのも難しいし、
放っておけばすぐカビが生えてしまう。
それゆえ、「味噌や醤油は手作りしよう」とは気安く言えない。
ただ、だからこそ発酵していない味噌や醤油を本来のものだと思って食べてほしくない。
きちんと熟成させ、時間をかけて味噌や醤油を作っている良心的なメーカーも数多くある。
そういったメーカーのものなら食べる価値があるだろう。
ただし、そのような製品は一般的なものと比べると、決して安くないだろう。
しかし、そこには価格に見合うだけの価値がある。
そういう製品を買い、食べるということは、自分にはそれだけの価値があると認めるという、お金には置き換えられない意味があるのだ。