腹圧をマスターすればギックリ腰は予防できる
2020/12/04
ズバリ言いましょう!
腰痛の予防には『腹圧を高める』のがイチバンです!
呼吸を意識するだけですし、なによりお金がかかりません♪
口呼吸がダメで鼻呼吸が良いと言われますが、
私自身、口でも鼻でも腹式呼吸ができるので、
結果、腹式呼吸になっていれば何でもOKだと私は考えます。
腹式呼吸とは何ぞや?
まず腹式呼吸から解説します。
腹式呼吸とは…
『息を吸ったとき横隔膜が下にさがる呼吸』です!
胸式呼吸というのもありますが、これは
「息を吸ったとき横隔膜が動かない呼吸」と言えます。
横隔膜が下がるのは、胸郭が閉じている状態で肺が膨らんで圧されるからです。
横隔膜が動かないのは、肺が膨らんでも胸郭が解放状態で圧が逃げるからです。
※胸郭・・・胸を囲む骨(胸椎・肋骨・胸骨)で囲まれるスペースのこと
腰痛を予防するには、まず横隔膜を動かす腹式呼吸をマスターすべきです。
腹圧とは何ぞや?
腹圧というのは「腹腔内圧」のことです。
実際には内臓などの細胞組織で埋め尽くされているはずですが、
お腹には「腔」という中空になっているスペースがあるという概念です。
そのお腹の中のスペースの圧力を高めることを「腹圧を入れる」と言います。
腹圧を高めるには、先述の横隔膜の他に、
背骨にくっついている多裂筋(たれつきん)、
コルセット筋といわれる腹横筋(ふくおうきん)、
排泄のコントロールをする骨盤底筋群(こつばんていきんぐん)
が動員されます。
横隔膜は下方向に、
多裂筋は背面から腰椎周辺を収縮させ、
腹横筋は腹回りを引き絞り、
骨盤底筋群は上方向に持ち上げる。
そうやって腹腔内の空気をギューっと圧縮するのが
「腹圧を入れる」ということです。
腹圧の高める具体的な方法を解説します。
腹圧には、バッキバキの6パック腹筋は必要ありませんし、
そのためのトレーニングも必要ありません。
腹式呼吸を意識して腹圧の上げ下げを繰り返すことがトレーニングなのです。
①「お腹は凹んでいたほうがカッコイイ」という思い込みは捨てましょう
②お腹の中(腹腔)に風船があるようなイメージをします
③風船に残っている空気を「う゛ーーー」と声にして吐き切ります
④顎を上げたり肩を上げたり胸を張ったりせず、自然な自然な姿勢をキープしながら
鼻から一気に空気を吸いこみます
⑤鼻から吸い込んだ空気で①でイメージした風船をパンパンにしましょう。
お腹はまん丸に出ていて全然OKです
⑥息を止めます。パンパンに膨らんだお腹をさらに固くするようにグッと力んでください。
これで高い腹圧がかかっています。
腹腔の風船が膨らんで内⇒外に圧しだそうとする力と、
横隔膜・多裂筋・腹横筋・骨盤底筋が負けてなるものかと
外⇒内に圧し戻そうとする力が拮抗している状態です。
この時、脊椎(背骨)はがっちり固定されています。
突然のギックリ腰は、背骨の腰椎が固定されていないと、
いとも簡単に起こります。
例えば、重い荷物を持ち上げるシーン。
腕力だけで荷物を吊り下げた状態で振り返って身体を捻ると、
伸ばされた筋肉は引きちぎられる危険を察知し、
防御反応的な収縮(伸張反射)を起こします。
この時、腹圧が入っていると腰椎は固定され、
伸張反射が起きるほどは捻じれないのでギックリ腰は起きません。
トレーニングで腰ベルトを使わないのに、腰痛とは無縁の私が断言します。
ギックリ腰になった後のことばかり考えず、
ギックリ腰にならないようにするにはどうすればいいのかを考えましょう。
ハッと思いだしたら、
腹圧を入れる呼吸を5回ほど繰り返しするよう気に留めて生活しましょう。
意識しなくても腹式呼吸できる頃には、
体幹力モンスターになっていること間違いなしです。