令和の時代の営業スタイルとは
2020/12/23
水素サロンをオープンさせてから、フリーランスの頃に比べ、営業電話の数が激増しました。
1日に少なくとも5回以上電話が鳴ります。
今回はあまりにも取るに値しない営業電話が多すぎるので、
元セールスマンとして、その営業スタイルの愚かさと、
これからの時代のセールス法を述べようと思います。
かかってくる電話のほとんどが、webサイトやアプリを使ったマーケティングシステムを売るものです。
すでに私は頂いたご縁で、できうる限りのSEO対策をしています。
本当に別々の会社なのかもわかりませんが、間髪入れず電話が鳴るときも多々あります。
名乗りもせずに、
「オーサムはっちぃのオーナー様ですか?今1分だけお時間良いですか?」※1
と切り出します。
「例えば現状から1日(週)に2組ほど増えたら対応可能でしょうか?」※2
と続き、
「今、越谷で反響が多く寄せられている店舗だけに、限定して電話しています。」※3
と少し持ち上げます。
「今回、絶対にお役に立てるツールが完成しました。
説明に伺いたいのですが、本日都合の良い時間はありますか?」※4
と畳みかけてきます。
それらに対して私は、
※1「営業ですか?1分ですね?それならいいですよ。過ぎたら切りますから。」
⇒営業であると認めつつ、1分後に過ぎたことに触れたらクリア(笑)
営業ではないと言おうものなら即強制終了です。
※2「そのくらい増えたところで対応できない店ってあるんですか?」
⇒意味ない質問であることを謝ったり、具体的に例を挙げたら(真偽問わず)クリア!
※3「どこに反響が集まってるんですか?お客さんのお名前とお顔はすべて把握していますけど、
どこかに書き込んだという話は聞いていませんよ。何という名前のお客さんですか?」
⇒実際にお客さんの名前が出たら、或いは名前を言えない理由(真偽問わず)を述べたらクリア!
※4「営業時間内ならいつでも来てもらって結構ですよ。
ただし、お客さんを最優先しますから、確実に対応できる保証はありません。
無駄足を運ぶことになっても宜しいですか?」
⇒それでもかまわないのであればクリア!
以上の流れでやり取りして、私との対面にたどり着くのは20件に1件くらいでしょうか。
実際には、私の悪質?な揚げ足取りで向こうが勝手にキレてガチャ切りされることも多いです。
どの業者も、既存のWebサイトを閲覧しながら電話してきているようですが、
見ていれば分かる情報(私の名前や住所、営業時間や定休日)を質問してくるので
「見ればわかるでしょ?」と返すと、アワアワして別の既出情報を聞いてくるので面白いです。
私の場合、対面が叶って話を聞いたところで、その手の商材には100%契約しません。
すでにマーケティング対応しているというのもありますが、
電話で上記のようなやり取りをした相手とビジネスはやりたくないからです。
このようなアポイントメントセールスは、営業している店舗からしたら営業妨害のようなものです。
こんな電話や来店に対応している間に、お客さんに逃げられたらどう責任を取ってくれるんでしょう。
セールスマンは、会社かのマニュアルどおりに何も考えず馬鹿の一つ覚えでやっているんだと思います。
契約が取れなくてもアポイントだけでも予定に入れておけば、上司からさほど詰められないのでしょうか。
いちばん頭が悪いのは会社の経営陣です。
そんな営業マン教育・営業スタイルで売り上げが伸びるような時代ではありません。
令和のセールスとは
「良いモノ」なら売れるする時代は昭和で終わりました。
「良いモノ」がネットで簡単に売れる時代は平成で終わりました。
令和はいくら「良いモノ」でも、信用とエビデンスがなければ売れない時代です。
情に訴える泣き落としがきかないとも言えます。
そのためにも、電話で事前に時間を抑えるやり方は、日本では印象が悪いことを認識すべきです。
日本人は「営業は足で稼ぐ」というマインドが深層に刷り込まれています。
特に営業経験者や、あるていどの年代の人はその傾向が強いです。
ですから、あえて「電話口でのセールストーク」を工夫しろなどとは言いません。
私は会ったことがない相手への電話でのセールス自体を否定しますから。
また、今度のコロナ禍の、飲食店の営業自粛と持続化給付金のことでも明白ですが、
「結果を保証できないものは信用できない」というのが現代の事業者の心理だと思います。
店舗ごとの売り上げなど詳しく見ず、一律200万円という金額設定とはっきりしない給付時期が、
「信用できない」と事業者に判断されたから政府は信用を失ったんですよね。
これが信用に足るエビデンスがなかったということです。
営業手法に話を戻します。
そりゃ営業マンが「100%お客が増えるなんて言えない」というのはコンプライアンス上当然だと思いますが、
お金を払う払わないの判断を迫られる消費者側はそんなの知ったこっちゃありません。
「100%その効果を保証できるものではない」とやり取りの最初に正直に言ったほうが、
信用に繋がってお客さんが増えるかもしれないということです。
100%と言った言質を取られたら、後々取り組みが失敗したときにトラブルになっても文句は言えませんよね。
契約書に解約はできない旨云々記載されているとしても、
営業マンがそう言った証拠があったら、会社側の負け、ひいては営業マンの処分は必至です。
私が考える「令和のセールス」は、古いやり方と言われるかもしれません。
・【情報収集】取り扱う商材の、マニュアルに記載されていない情報を深堀りする
・【対面営業】足を使った飛込み営業、電話では伝わらない雰囲気を感じてもらう
・【相互消費】営業中の店舗に入るなら売り上げに協力する
・【リスクを負う】どこまで効果を保証できるか明確にする
・【粘着禁止】取り扱う商材が相手に必要ないなら、すぐに引く
以上の5か条だと思います。
会社の看板を盾にしてモノが売れる時代ではなくなったのです。
【個】対【個】の信頼関係こそがものを言う時代です。
馴れ合いの「お付き合い」にならない、
知った相手だからこそ商材のことを伝え付加価値を感じてもらい、
相手のコスパ感覚に添えるようにセールスマンが善処する。
結局、昔のセールス術指南本に書かれているような言葉になってしまいますが、
それこそ原点に立ち返る時が来ているのかなと感じています。
今回の業者に限らず、セールスで結果が出ないという人は、
会社に責任転嫁せず個人として動いてみてはいかがでしょうか?
それで結果が出たら、転職して売るものが変わっても、前職の見込み客はあなたのお客さんです。
私に営業かけたい人は、真正面から飛込み営業するのが一番ですよ♬