埼玉にある水素サロンセルくれんず|健康診断シリーズ③糖尿病の薬
2021/04/04
『医者が飲まない薬、受けない手術』(宝島社)より
以下、抜粋☟
血糖値を下げる薬は現在、7タイプが使われており、
「薬が効くしくみ」種類によってさまざまだ。
~中略~
内科医の長尾医師はまた、新薬のSGLUT2阻害薬についても問題を指摘する。
SGLUT2は「やせる糖尿病薬」として注目され、2014年以降、
複数の医薬品会社から相次いで発売されたが…
「SGLUT2は、高齢者では脱水による死亡例が報告されている危険な薬でもあります。
そもそも、若くて太っている人は食事と運動でやせることを優先するべき。
それをしないで、1錠250円もする高い薬をどんどん出すということには疑問を感じます。
国際糖尿病学会のランクづけで1位となっているBG薬は、1錠わずか9円ですよ」
SGLUT2阻害薬は、体内の過剰な糖(グルコース)を尿中に排泄させる薬である。
体を動かす燃料でもある糖を体外に出す代わりに、
体内では内臓脂肪がエネルギー源として利用される。
ところが、やせ型の人や高齢者など、
余分な脂肪が少ない人ではたんぱく質や必要な脂肪が使われてしまい、
基礎代謝の悪化、筋力低下などのリスクが高まるのだ。
「太っている糖尿病患者が、体重を落とすために期間限定で使うのはいいかもしれません。
一切使うなとまでは言いませんが、効きかたに個人差があり、特に高齢者には危険が伴う薬です」(長尾医師)
“科学的根拠にもとづく医療”を信念とする名郷直樹医師が次のように解説する。
「SGLUT2は血圧のコントロールが難しかったり、腎症の進行が懸念されたり、
心不全がある患者で考慮される薬です」
血糖値降下薬はタイプによって働き方が異なり、
患者により大きく向き不向きがあるのだ。
~中略~
すべての血糖値降下薬について、新潟大学医学部名誉教授の岡田正彦医師は、
とくに高齢者においては慎重な処方が求められると続ける。
「私は現在、高齢者医療の現場にいますが、血糖値が上がりすぎて具合が悪くなる人はいません。
一方、薬で低血糖ととなり、冷や汗、震えにはじまって、失神、ときには死に至るというケースは少なくないのです。」
岡田医師は、確かに薬によって血糖値をコントロールして、
神経障害、網膜症、腎症などの合併症を引き起こさずに済んでいる人はいるものの、
一方で、副作用によって亡くなる人もいるという現実を指摘する。
「海外で、糖尿病の薬を飲んだ人と飲まなかった人とを比較する大規模な追跡調査がおこなわれたのですが、
総死亡率には差がありませんでした。ひとことで言って、
薬を飲んでも飲まなくても寿命には差がないのです」
名郷医師は、糖尿病は薬で数値を下げる以上に、生活習慣の改善が重要であると説く。
「薬を飲んでいても、食事・運動療法は必須です。
とくに太った糖尿病患者は、体重がコントロールできないと結局、症状が悪化してしまう。
太った人に限らず、糖尿病に関しては、薬だけに頼ってもうまくいかないのです。
薬で血糖値を下げても、下げた分に見合う合併症の予防効果はないという
明確なエビデンスがあります。」
治療のゴールは「数値が下がること」ではなく、
「健康的に長生きすること」なのだ。
以上、抜粋ここまで☝
糖尿病のヘモグロビンA1Cをクスリで7.0%以下に下げると、逆に死亡率が上がるという研究もあります。
私自身、糖尿病と診断された際の血糖値460を下げるためにインスリンを投与された以外、
ほぼ薬には頼らず、期間限定の厳しい節制を経て克服した経験があります。
振り切った異常値をいったん戻すための対症療法的なクスリの使用は致し方ないとしても、
薬を飲んでいるから生活習慣を改めなくていいというのは完全に間違いです。
「いくら食べても薬で正常値が維持できるから大丈夫」と考えている人は、
医療ビジネスに骨の髄までしゃぶり尽くされても文句は言えません。